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病気とは縁遠い私も、妙な不調を経験してきておりますが、2013年のベストワンに入る不具合はこれ。
「耳石が落ちた」。

ある日の朝、目が覚めたら「ギュゥン!」と目が回る。
ものすごく早ーいスピードで、天井がぐるん!と回転しているよう。とでもいうかな。
しかもこれ、目を閉じても回っていて、かなり気持ちが悪い。

目覚めた瞬間からこれだから、身を起こすこともできず、起き上がれない。
かろうじて横を向き、ズルズルとベッドから降りようとしても、明日床についたかどうか分からずドターン!と床に倒れ込むしまつ。
どうしていいかもわからず、ベッドに横たわりなおして、リビングで猫と遊んでいるオットを叫ぶように呼んでみる。

「起きられなくなっちゃったよー!!たすけて~!」

と叫びつつ頭の中では必死に冷静さを保つよう言い聞かせ、原因を考える。
脳かな、血圧かな、それ以外だったらなんだろう。死ぬのかな、救急車に乗らなきゃダメかな。
もう不安と恐怖でいっぱい。
オットもこのまま病院へ連れて行かねばらなぬと覚悟してるようす。

ところが、約10分もすると
「あれ?治ったわ」

オットが「なぁんだよ、きもちわるいな~。そんなことあるの?」

またちょっと経つと
「あれ?また回りだしたわ。おっとっと、立っていられない」

こんな感じ。

ひとまず自力でお医者さんへ行こうにも何科がいいかわからず、オットとすったもんだの話し合いの結果、結局耳鼻科に行きました(←コレ正解)。
正式な病名は「良性発作性頭位めまい症」。原因は、ストレスと寝不足、だそうです。

みなさん、自分が無意識にまっすぐのバランスをとれているのが、どうしてなのか知ってました?
誰しも耳の中に小さな軽石みたいなものがあって、それがコロコロ動くことによって、自分の体がナナメに傾いてるとか、ぐるんと回転しているとかを脳が判断・感知できるのだそうです。そして、コロコロ動くものなので、何かの拍子にぽとりとあるべき場所以外のところへ落ちることがあるらしく、目が回る原因はそれ。治療法は「元の位置に戻す」しかありません。
そのためにベッドに横になって、頭だけはベッドから外して体よりさらに下にだらんと下げて、ゆっくり頭を回したり横を向いたりする、体操のようなものを繰り返します。

診察時、耳鼻科の先生に「天井がどっちへ回りましたか?」と尋ねられエッ?と悩む。たしか時計回りだったので「こう」と空に指で線を書く。それによって左右どちらの耳石が落ちたのかわかるのだそうで、「落ちたのは左側」だったかな?(どっちがどっちだかは話半分に聞いていて忘れちゃった)
診断には原始的ですが先生の視認。部屋を暗くして、医師が私の目玉を覗き込みます。先生の頭につけているのは、カラス除けの円盤みたいな、CDRの裏面みたいな器具。
あーこれ、手塚治虫の漫画で見たことある器具だな。。。。はともかく、「これは症状が出ている時に病院に来てくれないと診断できないんですよ」とのことでした。
目が回っている人は、レコード盤の上を針が滑るように(←もうみんな知らないかな・・・)黒目の焦点がツーっと左右に動いてズレるため「あ、今症状が出てますよね?目が回ってますよね?」ってわかるそうです。

さて、この原因ですが言われたのはまたもや「ストレスと寝不足」です。特に、とーっっても疲れている場合でも、落ちるそうです。
症状がひどい場合は、歩けない上にゲーゲーと嘔吐する場合もあるそうで(これだけ目が回れば確かにそうだ)、あなたは病院に歩いて来れただけマシでしたね、ハイ、薬はありません。てな結末で、落ちた石を元の位置へ戻す体操を家に帰ってやってください、とのこと。でも目が回ってる最中にやると具合が悪くなるだけなので、ちょっと良くなった時にやってくださいね、と。

驚くことに、普段から「狭いところで寝ている人」や「寝相がいい人」は特になりやすいそうなのでご注意を。
寝相の悪い人は、普段からごろんごろんと体を回転させるため、頭も寝ながら回していることになり、それがトレーニングとなって落ちにくい、のだそうです。

健康って難しいのね。道のりは長いわ。。。

 

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