月並みだけど「我が平成を振り返って」
お土産にいただいた「腰塚」のコンビーフを後日の夜ごはんでいただく。ガッツリしたおいしさ。

昭和生まれにとっては三つめの時代に入ったけど、考えてみれば昭和の60余年が長すぎだよね。30年というのは戦争の無い平和な時代ならではの御代替わりだろう。徳仁陛下が59歳とのことなので、これからもずっとお元気で過ごされてもやはり30年ぐらいかな。自分は令和の次まで生きてるだろうか。 そんなことを考えながら迎えた平成最後の夜は、かれこれ20年以上の付き合いになる友人が遊びに来てくれた。

4月30日がこんな意味を持つことをすっかり忘れて立てた予定で、前日にハタと気付いて悪いことをしたなと思った。彼女は友人も多く、趣味の仲間たちからカウントダウンのお誘いでもあったんじゃないだろうか。 とはいえ、私にとっては、平成を振り返る時間をともに過ごすにはこれ以上ない来客だった。オットも気遣ってくれたのか、お迎え料理のお手伝いを一通りやって出かけてくれた。(あっここは「出かけてしまった」と言うべきか。)

私は平成元年(1989年)にバンクーバーで約半年暮らしたのち、学校を卒業し就職したのが平成二年(1990年)なので「平成=社会人時代」。社会に出て働いてみれば、仕事は面白いし、頑張れば頑張るほどお金が動く。そのうち、世間では大きな予算ほど“本社(東京)管轄”だと分かるようになって、東京への転勤を手に入れた。若かったな~。そして人生の一つ目の大バクチ「上京」をやりとげた1998年に彼女とは知り合った。のちに彼女は笑いながらよく言った。「あなたの第一印象は、なんと肩に力の入り過ぎた人か」で、私から見た彼女は「言動のいちいちがこなれていて“東京の人”って感じだな」。苦楽を共にしてきた仕事仲間でもある。

彼女は、故郷の実家に遊びに来て私の両親にも逢っている。その後、父は生前中に彼女へ手紙を送ったそうで、17回忌にあたる今年まで仲が続いてるとは彼の予想にあったかどうか。私も、ある年の大晦日に彼女の実家に転がり込んで年越しをしたことがあり、コタツに入って紅白歌合戦を見たことも、外に出たら雪のない暖かい元日だったことも、「東京だなぁ~」と感じたのを思い出す。

友とは不思議なものだと思う。 趣味が同じとか好きなものが一緒とか、彼女とはそういった“友達らしい共通点”が、珍しいくらい少ない。こだわりポイントもやや違う。数年ご無沙汰していた時期もあったし、きっと彼女も折に触れて私の言動を見て「なんでそうするかな~」と思うことも多々あったと思う。互いの友人を紹介しあうこともあるが基本的にサシで逢い、何時間でも時を忘れて語りあう。互いの人生に起きた主要な出来事はだいたい把握している。 つくづく、友というのは「関係」のことであって、様式でも形状でもない。

振り返ると、私のことが「よく分かる」と言う人は結構いたが、同調を含めた一方的なケースが多かった。私は他人の本音を嗅ぎ分ける勘がさえてるタイプ(それに気付いてもおくびにも出さないけれど)。他人の寂しさとか心の隙のようなものに付け込むのがうまい人は多いし、それをビジネスと呼んで、さも立派なもののように思い込んでいる、つまらない人も多い。だから「あなたのことわかるわ」っていうオーラを出す人はには、わりとさっさと警戒してしまう。 私は思う、同じ意見じゃなくても、お互いを思いやることはできる。

「あの人のことが分かる」のはアテにならないけど、「あの人の好むことや嫌がることが確信的に分かる」のは意義がある。そういう人間関係を一つでも持てたとすれば、私の人生も価値がある。もし、10代あたりで人間関係に絶望している若い人がこれを読んだら、いま周りにある人間関係だけが人生の全てでは決してないといいたい。諦めたり、命を絶ったりしないでほしい。人生は、こういっちゃナンだが、ウンザリするほど長いのだ。いつでも、どうにでもなるもんだ。視点をちょっと先に移動させて、今を乗りきってね。

彼女とは縁もあった。 忘れもしない東日本大震災の日、私の午後の外出先を彼女は偶然把握していた。事情がよく飲み込めないまま東陽町から亀戸へ出て足止めをくって、JRの駅からも締め出され、とにかく自社に連絡を入れようと公衆電話に並んでいた。同行スタッフを千葉の自宅に帰してあげたいけどそうもいかなさそうだと思っていた18時過ぎ「やっと繋がった」と彼女のオフィスの有線電話から私の携帯に着信があった。

手早く要点を会話して切ったあと、ああよかった、と元気が湧いてきた。そして、自分の足で歩くしかないあの夜の東京で、数時間かけて彼女の家にたどり着いて泊まらせてもらった。

そんなこんなは、今さら改めて話す必要もなくて。 楽しいよもやま話で、呑んで、食べて、猫と遊んで、帰っていった。特別なことは何もない。それがよかった。 そして、いつもの我が家をサラッと撮影してくれたので、インスタにアップ!

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