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昨年(2018年)の初夏は、年始に誓った食生活アドバイザーの勉強と、年始から計画していた母の7回忌の段取りで忙しかった。段取りというのは、行動に移す時はまだ「事前」で、そのさらに前からあれこれと思案しておくもので、緊張感は長く続く。失敗した!と分かる時はたいてい「事後」で、取り返しがつかない。この「取り返しがつかない」という切迫感はほんとーに取り返しがつかない時ほど強く作用する。そんな折に人生の中でも久しぶりに「勉強」という脳への刺激をさらに行なったもんだから、強く効く薬で作り上げた高揚感に追い立てられるような感じだった。

初めて自分で焼いたパン

 

その高揚感のまま勢いで借りたレンタル畑はまだ楽しく続いているうえ、100年選手のぬか床との縁まで連れてきてくれた。このぬか床がまたよくて、手塩にかける楽しさをさらに教えてくれた。愛情というのはたとえ言葉は通じなくても、かけた分だけ返してくれるもので、うちの猫たちを筆頭に塩麹、野菜畑、ぬか床と実感し、最近ちょっとスキンケアにも一喜一憂している。そんな折、クレジットカードの利用で溜まるポイントを持て余していたことを思い出し、交換商品にあったホームベーカリーをゲットしてしまった。

理由はもちろん、自分の口に入る食べものの“素性”をなるべく把握しておきたいから。これはとても大事なことだと思う。そもそもが、一日の食事の大半を「食品工場」で製造されたもので満たすのはやっぱり妙なのだ。添加物だ、天然素材だとこだわっても、現代の都市生活において全部は避けて通れない。しかし北海道で生まれ育ち27歳まで過ごしてきた自分は、たとえ東京生活が20年を過ぎようとも体が覚えてきたことは忘れられない。 (つまり、それだけ子供のころに北海道で食べていたものと、今の暮らしで手に入れるものが違うという“体感”があるということ)

こうして、食べるものにある意味でのこだわりを発揮すると、まるで「自分の嗜好を最優先する、都会暮らしの贅沢もん」だと思われそうだけれど、自分の中では全く違う。その違いの最たるものは「手間と失敗を惜しまない」こと。こだわるのは面倒くさいし、こんな自分は自分でも面倒くさい。でも毎日のご飯を土鍋で炊くのも、塩麹を岩手の麹屋さんのものを使った自作に限っているのも、ぬか床をかき混ぜながら、失敗したきゅうりを山のように食べるのも、週末のたびにちびっこい畑に30分かけて通い、増える顔のシミやアブラムシと闘いながら野菜に声掛けするのも、どれもこれも一度食べてそれを味わうと、もう戻れないから、なのだ。

そうして始めた食パンづくり。基本のレシピが何種類かあり、その通りにローテーションで作って1ヶ月がたった。夫婦二人だと、だいたい2週間で3~4回焼くペース。1キロの小麦粉があっという間に無くなるから、毎週末の買い出しがさらに必須となったし、バターもほんと高い。膨らみそこなった硬い失敗パンの時は、出勤が早い夫にも食べてもらって減らすために、卵液に浸けたり焼いたりと早起きまでするようになった。あぁ面倒くさい。ちゃんと暮らすって本当に大変。ぼやきながらふと気づいた。そういえば最近はキッチンと食卓テーブルがすっきりと片付き始め、夕食のおかずがたくさん並ぶようになったな。食後にコーヒーを飲む余裕までうまれてるし。好循環、というかいもづる式?(ってこういう場面でも使っていい?)にいい感じ。

仕事が忙しいと言い訳しながらコンビニやスーパーで買ったお惣菜を食べている時よりも、ずっと忙しいんだけど、贅沢な時間の使い方を手に入れつつあります。
みなさんもぜひ私にだまされたと思って、やれるところからでいいので、始めてみませんか。

 

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