我が家の2頭はどちらも「保護猫」で、血はつながっておりませんけども、とにかく仲良し。
お相撲のぶつかり稽古のような体当たりや、どつきあいのケンカもするし、ご飯の取り合いも、寝場所の取り合いもしますが、決してお互い爪を出さず、相手にけがをさせず。せいぜい数分もドタバタやれば、どちらかが満足して終わり。
先に住んでいた猫を猫業界では「先住猫(せんじゅうねこ)」とよび、この「先住さん」の性格次第で、家族(猫)の増員が可能かどうかが決まります。なかには猫を飼っている夫婦に子供(人)が生まれたら拗ねる猫もいるらしく、うちは一切揉めずに済んでよかった、本当にラッキー!
兄チャーリーは、穏やかで優しい、のんびり屋さん
兄チャーリーはとても穏やか、優しくて、のんびりやさん(あとで知ったことだけど、茶トラのオスは性格がとりわけ温和だそう)。
一日のほとんどを寝て過ごすせいか、ヒゲがくの字に折れ曲がってたり、まゆ毛が途中でちぎれてることもしばしば。目ヤニ・ハナクソも気にせず、イケメンが台無し。毛づくろいもほとんどせず、ブラッシングは嫌い、爪切りもイヤ。行方が分からなくて探すと、たいていヘソ天(仰向けに大開脚で寝ること)で日向ぼっこ。人の膝の上や股の間にくるまったり、布団にもぐって一緒に寝るのが何よりの楽しみ。熟睡派。
私が帰宅したら玄関に走って迎えに来て足をスリスリ。リビングへ一緒に歩きながらウニャウニャ話しかけてくるので「ただいま」「ちゃんといいコでお留守番してた?」「お腹すいた?」「今日は寒かったね~」「遅くなってごめんね」そんなことを話しかけながら、プライベート時間が始まる毎日。鼻チュ(鼻に鼻の頭をくっつける)が大好きで、それだけでゴロゴロ。性格は遠慮しがちなので、ついついバズを先に撫でたり抱っこしたりすると、積もり積もってちょっとピリピリするときもアリ。6キロあるので、歩くと床が足音でトントンと鳴る。
弟バズは押し出しの強い甘えん坊だけど案外面倒見もいい
弟バズは母親と離れたのが早かったらしく、要求はうるさくて、しつこい。怒られるとすぐ学習してスッと消えるけど、怒られたことをすぐ忘れてまたうるさい。遊んであげると、嬉しさのあまり興奮maxで家じゅうを縦横無尽に走り出して隠れてしまう。水っぽいものを食べるのが得意で早食い、ほぼ丸飲み。なのに胃腸が弱いから、食べてるそばから食器に吐いていることもよくあり、草が大好き。おかげで我が家は常に猫草を育てている。うたた寝派。
寝場所と飼い主への接触は、まずはチャーリーへ様子を譲ったうえで、次に自分の居場所を探すタイプ。よく私の真後ろに座ったり寝たりしている。きれい好き。毛づくろいは長くていねい、すみずみまで舐めてから寝る。爪はいつもきちんと研いであり、爪切りのとき毎回感心するほど薄く鋭角。ブラッシングが大好きで、ブラシで床をカンカン叩くと走ってくる。いつまでも寝そべってるので、一度やりすぎでハゲたことがある。たまに歯磨きもやらせてくれる。そして私たち人間も、お風呂上りの濡れた髪で寝転がってるとバズに毛づくろいされてしまう。チャーリーの顔はバズのおかげでいつもきれいになった。
2頭はそれぞれに違うこだわりが
そんなチャーリーもトイレの始末はすごくきれい。性格ってあるんだね。トイレ中の砂をかき集めて、中華料理屋のチャーハンみたいにこんもりときれいな山をつくって隠すのがチャーリー。
きれい好きなはずのバズは、終わったらいつもそのままでチャーリーに隠してもらっている。バズは嫌なことをされるとすぐ顔に出て鼻にタテのシワが入る。私によく指1本をコリッと踏まれて怒ってる(いつも、ちょうどよい歩幅の先に座ってるんだよね)。二人とも寝言を言う。チャーリーだけ腎臓機能保全用のドライフードをあげるようになったら、それが特別扱いにみえるようでバズも食べたがるし、チャーリーはいままで通りのバズのごはんがうらやましくて、目を離すと二人で取り換えて食べている。
猫も家族の一員で、健康管理は飼い主の責任
独身は、ペットと暮らすと結婚できなくなるとよく言われていたけれど、私はそれなりの年になって独身だったらペット飼育をお勧めします。毎日の生活に喜びと我慢が同居するのは、相手が人でも猫でも同じ。言うこと聞かないとか、何度言ってもやってくれないとか、そういうよくある家族の悩みと諦めは、猫相手でも同じ。しかも猫にだって二歳児ぐらいの知恵はあるらしいから、会話はそれなりに成り立ちます。猫は吐くのも仕事のうちなので、吐いたときだけは怒らずによく頑張ったと褒めます。そうすると、吐きたいときは隠れずに、走ってこっちへやってきます。
そしてもし可能であれば、ペット屋さんでいろんな血統を混ぜ合わせた高級猫を大枚はたいて買うのではなく、この世に生まれたけれども人間の都合で棄てられたり、いじめられたり、放置されたりして保護された猫たちの家族になってあげて欲しいかな。
旅行も飲み会も、自分の都合では行けなくなるけど、こちらの調子が悪かったり、気分がすぐれないことは人間より敏感に察知するし、心配もしてくれるし、ちゃんとそばに居てくれようとします。
嬉しい時も悲しい時も一緒だし、死ぬまで見届けてあげなきゃいけないのも人も猫も同じ。あ、自分のほうが長生きする計算でね。これってオット相手と大して変わらないじゃんか。
初撮影の撮りっぱなし動画。バズが時折首をぐりぐり回してねじ込むところが萌えです。
(ミュートにしないと、ザーザー音やら自動車音やら入ってます。すみません)