季節の変わり目は、次の植えものにあわせて前の作物を抜いたり土を作ったりする必要があり、やるべきことに追われてしまう。しかも土いじりは天気とにらめっこになるため、週に一度しか行かない都合に合わせるとけっこうあわただしい。
なので収穫が軌道にのったころには、次季には何を植えようかという作戦が進んでいる。ある時オットが電車とバスを乗り継いでものすごく大きな苗屋さんへ下見に行ってきたと思ったら「ね。夏はバタフライピーやらない?」と言い出した。
「なにそれ?バター?」というところから調べてみると、マメ科の植物で蝶豆(チョウマメ)というらしい。放っておけば豆になるけど、その前の花を摘んで乾燥させて、ハーブティーとして飲む、と。アントシアニン豊富らしく、目の調子があまりよくない私にはありがたい。よっしゃー、やってみっか!と勇んで買いに行くと人気モノらしく苗は売り切れ。。あーあ。とぽっかり空いた売場スペースを名残惜しく眺めていたら、一つ売れ残りを発見。やったぁ!しかし葉がついてない。つまようじみたいな茎が突き出ただけの苗で、なんとも心細い。これじゃあ買う人もやめるよね、といった風貌に迷ったけれど、どうせダメもと、これも縁だからやってみようよ、そんな感じで畑に植えた。これがまぁ育ちに育ってツルは伸びまくり、大豊作の結果に。
この大豊作がありがたく厄介で、量が多すぎて乾燥させるのが大変。自然乾燥ではらちが明かず冷蔵庫へ入れるも、花はふわっと咲いているので、間隔をあけて並べないと陰になっているところは濡れてくっついてしまう。電子レンジでチンがいいとネットにあって試したけれど、少しずつ何度もやらないと加熱しすぎると乾くのを通り過ぎてダメになる。結局、ざっと自然乾燥させた後にバットにひらたく並べ何段にも積んで冷蔵庫へ入れ、しぼんだ様子を見てレンチン→また冷蔵庫へ、といくつものプロセスと苦難を乗り越えやっとできた花がらをお茶にします。
アントシアニンが酸性に反応して色が変わると楽しんでみるのも最初の一回だけ。
無味無臭なので、まずくもないけど、おいしくもない。しかも、干してる最中に花がしぼむんでカサが減ると、ひょこっと青虫が出てきたりして、なかなか心臓に悪い。乾燥させるとポロっとはずれる「がく」(実でいうヘタの部分)をひとつひとつ外していたけれど、売られているバタフライピーの写真を見たらがくは付いたままなのね。花びらよりがくのほうが重いから、この写真の量でも500円ぐらいで売れるかもなぁ。なんたって完全無農薬の有機栽培ハーブですよ。あれっ?がくの方に栄養があるんだったらどうしよう。。
てな感じにもかかわらず収穫できたのはこれの20倍ぐらいあり、友人に差し上げたりしましたが、残りをコツコツ飲み続けても今年いっぱいは飲み続けられそう。