みなさんスケジュール手帳はどのように使っていますか?私は10年近く見開き1週間のバーチカルタイプを愛用してきましたが、ついにターニングポイントを迎えた予感。
私はレンタルサーバーなどでデータクラッシュの憂き目に何度も遭っているため、身の回りの完全デジタル化にはどうにも心理的な抵抗が。
「だってデータが飛んだら終わりでしょ。」この一言の持つ恐怖に身がちぢむ思いです。とはいえ、ケータイのおかげでアドレス帳は否応なしにデータ化され、スマホになりメアドも統合し、ちょっとしたメモはメールで自分に飛ばしたりしていると“ちょっとまてよ。スケジュール帳はどうなんだ”と思いはじめたのがここ数ヶ月のこと。
スケジュールは視覚的に埋めていく方が予定を立てやすいので「やはり手書きが一番」と思いこんでいたけれど、実際のところ「手帳を持っていないから予定が判らない」という場面も少なくない。曖昧な記憶で対応して大事な場面に参加できなかったり、慌てたミミズの走り書きが解読不明で悩んだりと、スケジュール帳への確信も薄れつつある。近年ではスケジュール帳に打ち合わせの内容をメモったり、手帳に予定を書きとめたりして、これが忙しくなってくると記憶力ではカバーしきれず、少しずつ混乱していくのがわかって不安が増していた。
加齢とともに減らしたい手荷物は、スマホやタブレットに加え、やれバッテリだアンテナだと重量が増す一方。おかげでバッグは皮革製を諦めてナイロン製に切り替え、システム手帳は止めて薄いノートに切り替え、ポーチは中身を減らして化粧直しを止め、小銭が増えるからとお釣りを断り(これはウソ)と、涙ぐましい相殺努力を重ねて「プラマイゼロ」を目指しているが、友人に何気なく「こんなの毎日持ってるの?よく肩はずれないね」といわれガックリ落ち込んでしまう。
さらに「あのデータはPCにしか入ってなかった」「会社からしかログインできなかったな」などとデジタル比重が増えるにつれて興味はどんどんクラウドへ傾き、もはや軽くできるブツが無いことに気づくと、落書きやスケッチなどが好きな私もついにアナログ比重を減らさざるをえず・・・。先日ついに腹を括って「完全デジタル化」への舵を切った。
書き心地のよいペンや手帳は残念ながら出番は激減する。父の形見のボールペンも出番がなくなるけれど、紛失の恐れが減るから良しとする。手帳は止め、ネタも企画もメモレベルにとどめ、溜まるとスキャンしてタブレットへ。スケジュールはweb上で管理し各端末でアクセス。思い切ってあれこれしているうちに、書いて文字にしたものを見る機会が減ることにいささかの不安が生じてきた。
先日、友人と呑んだ席で「書かないせいで(さらに)忘れっぽくなったらどうしよう」と言ってみる。
「あら、知らないの?よく書き留める人の方が物覚えが悪いのよ。書く作業に安心しちゃって頭に入らないらしいのよ。ね、つまり書かないことは、ボケ防止になるってことよ!!モノは考えようね~。」
うまい具合に背中を押してもらえて、そうかそうかと安心してデジタル化へ一歩前進。
まだ試運転の段階ですが、うまくいけば改めてみなさんにもおススメします。
(飯島)