
自民党総裁選の報道を見ていると、寄り集まって力を誇示しようという発想が見苦しい。あれじゃ「いじめ問題」というのは日本社会から無くならんな。いい歳したジーさん連中が、投票したい人の周りにいる人たちが誰なのかで右往左往して「本当はあの人が好きなんだけど、この人が応援するなら、嫌いってみんなで言おう!」なんてやってる。男の嫉妬は感情よりもカネが基準で、それは今となっては古い価値観なんだけど、その欲をむき出しにするのが野心だと思っていてみっともないという発想がないから、べろべろに酔っ払った深夜の酒場でふんどしジーさんのポールダンスを見ているような気持ち悪さがある。
そこにニコニコした高市早苗がやってきて「いわゆるサナエノミクス」だと。気持ち悪い。「いわゆる」ってつい調べちゃったけど、「世に言われている」という意味で、本人以外はその存在すら知らない言葉に「いわゆる」ってのっけてしゃべるところが軽薄というか、何も考えてないことがよくわかる。丸川珠代もそうだけど、あの欲まみれポールダンスの世界で評価された女ほど顔がひしゃげてくる。そういう意味では「厚化粧」どまりの小池百合子の方が爪1枚分ぐらいマシなのかも。いま権威ある立場に就ける世代は若くても60代だけど、彼らが社会に出たのは1980年でそこから少なくとも20年、女性は女というだけで全く相手にされなかったし、ジーさん世代は結婚や出産予定がわかった女性ほど、よく(偉そうに)褒めていた。そこで覚えめでたき世代が、これからの道なき新しい時代を世界に向かってドライブできる思想であるハズがない。
安倍さんが総理大臣になってやらかした最大の失敗は「お金を稼ぐことは偉い」という価値観を国民みんなに押し付けたことだと思う。お金は相対的なものでしかない。大稼ぎしたけど使いみちが思いつかない人がSNSでバラまいたりするのは、社会に還元する形でお金を使えないだけで、つまり事業のセンスがないというだけのこと。それぞれ限界となる額面は違っても、身の丈を超えたお金は普通使えない。これは誰にでもいえることだし、人間の器というものとも違うと思う。誰でもが上手にお金を使えるわけではない、というのは、とても日本的・日本社会的で、私は微笑ましく思う。こういうことも“クールジャパン”に包括して世界に自慢したい。
さんざんここまで出番がまわってこなかった女性だけど、世界の歩みからはとっくに遅れてる日本なのだから、ふんどしポールダンスに参加するような勇気ある女性を今さら慌てて担ぐことには反対したい。30代ぐらいの女性を見ると、ちゃんと勉強もしてきて、若いだけではなく多少の苦労もして世間も見て、こなれてきた感じがとてもいい人がたくさんいる。彼らの知恵袋になら、ぜひともなりたいと思う。いつも落ち着いていて、知的な若い女性たちがブレイクスルーとなって、これからの日本社会を、日本らしい武器で世界に伍する国にしていってほしいと願う。そこまで健康で頭もボケずに生きていられたらいいな。
このコラムは・・・
いまは年代によって直面している現実がまるで違う、大変な時代。この現実を乗り越えようと頑張って働く皆さまへ。
ちょっとやわらかくすれば飲みこみやすくなるかもね、という気持ちを込めて書いてます。誰かの、何かの、お役に立てれば。
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