行政デジタル化の現実的な不安
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最近の日本は何かと極端で中道がいない。デジタル化の道へ社会が進むのは大賛成だけれど、今の政治にその能力がない。「デジタル庁」は無理だと思う。不安しかない。「復興庁」がどう機能したのかを考えると縦割り行政のタテが一つ増えただけに思うが、こんどは「子ども庁」だそうで、まるで水を張った丸いタライに底の抜けた枠を並べてるように思える。そのうち、年寄り庁とかジェンダー庁とか言い出しかねない。本当に中身がない。

 

デジタル化というものがいかに複雑かについて、なんとか書けないかと悩んでいたらTrelloの個人情報がダダ漏れ、というニュースが出た。こういう話は「勢い」で書かないと、推敲しだすとどんどん冗長になって難しくなる。と割り切って続けてみる。

 

インターネットに接続するデジタルデータには、使っている個人(ユーザー)のミス、提供するサービス(アプリなど)のミス、インフラ(サーバー)のミスがある。個人のミスは個々に頑張るしかないのでここでは触れない。(分かりやすいからミスと書いたけれど、不具合の原因というのはミスだけではない)

 

サービスについては、昨今スタートアップ企業などが色々なサービスを出し歓迎されているけれど、それらの精度が素人にはわからず、プロにもわからず、作ってる本人たちもわからなかったりする。ああいう「動くもの」はすべて複数のプログラム言語で書かれていて、プログラムというのはバージョンがあって適宜更新されていく。人間がその動作を検証するためにはインターフェース(画面)をプログラミングしなければならないが、「動く部分」と画面の兼ね合いを頭に入れる必要があり、検証している環境(機器)のOSやバージョンが前提条件として必要になる。
プログラマーは言語別に細分・専門化されており、どう書いたらうまくいくかは「結果がすべて」の世界なので、そもそも机上で話し合う必要性がないと思っている。それは理解できる。実際に動かなければ認められようがないから。作りたいものをブレずに反映させた設計指示をきちんと出してさえくれればいい、みんなそう考えている、と思う。
余談だけれど、経験のある優秀なプログラマーほど論理的で頭がいいし、根気強くて、気が長い。チームワークの価値を知っている。こういう人が教育行政に就けばいいのに、といつも思う。

 

ではその設計指示をどの立場がやるのか。給付金のシステムなどが大手広告代理店の電通に丸投げだと批判されているが、例えば一般的な例として電通が動いたとする。
頭請けの電通(1)は当然、付き合いのある大手制作会社(2)に相談する→その大手制作会社に出入りしているweb制作会社(3)に話が行く→設計するために仲間の制作会社(4)に声をかける→実際に作業するにあたり「動くもの(システム)」のプログラミングをシステム会社へ外注(5)する。ここで動く技術者は、実は(5)に所属しているフリーランス(6)の可能性も高い。業界の実態はおおむねこんな感じ。ちなみにアイデアパンチのポジションは(4)~(5)あたり。たぶんこの下請けツリーは大手企業の発注としてはマシな方で、もっともっと下流へ流れていく仕事も珍しくない。理由はこの10年程度で急成長した業界なので、そもそも技術者が少ないから。
そして(6)の人が作業のすべてを一人でやるわけではない。かかる時間も、実働の稼働時間が1か月だとすると、やりとりに1週間ずつプラスされ、5経路戻っていくだけで電通が動くまでに3か月に膨らんだりする。ウェブサイトは今や足掛け3年で作るのも珍しくなく、このような流れを見れば3か月やそこらではできない理由が想像つくと思う。もちろん(5)に直接発注できれば時間もお金もかからないけれど、ほとんどの企業が、発注に必要な最低限の知識がないので現実的には難しい。こうして開発案件が済んで納品しても調整は必要になる。設計の補完もあれば、機能追加もあるし、周辺機能のバージョンアップもある。つまりAppleのSteve Jobsとまでいかなくとも自社で技術者を抱えているところじゃないと、とても新サービスなどは提供できないわけで、そこはサービスの良し悪しを見抜く基準のひとつになる。

 

しかしシステムも人が作るものなので属人的トラブルは必ずある。シリンダーキーに、二重ロック、セコムまでつけた家を建てても、2階の窓が開いていれば意味がない。スペックだけでは分からないし、自称「技術者」を名乗る人もいる。専門外だからわからないのか、経験不足だからわからないのか、社会人としての基本を知らなくて動けないのか、その違いを見分けられる人も少ない。また別の問題として、作りこんだサービスが完璧でも、サービスを動かすウェブサーバーのOSやセキュリティ管理が甘い場合がある。管理者がちゃんと管理しているつもりでも、インフラ側には日々脆弱性の発見があるので、そこにも人的ミスはありうる。何よりもハッカーほど優秀な技術者はいないし、彼らは世界中で活動し、話題になるかお金になるかのバリューの高いところを狙う。

 

日本のお役所がデータを預けるサーバーにAmazonを選んだこともあまり問題になっていないようだけれど、LINEのように問題が表面化しないとわからないことも多い。ドコモ口座の問題でクレームが入っても「そんなはずはない」と相手にしなかった日本の大企業の現状もある。今のデジタル庁が、こういうことをひっくるめて把握し、グローバル化をリスクとしてもとらえ、国民のマイナンバーやそれに紐づける情報の管理・運用まで視野に入れて設計できるのか。個人情報は「こういう人が実在する」と分かっただけでもう価値があるし、悪用されて初めて怖さがわかる。

日本の実態はまだまだこんな程度で、これを政治判断で進めるには大きすぎる問題ではないかと思う。

 

このコラムは・・・

いまは年代によって直面している現実がまるで違う、大変な時代。この現実を乗り越えようと頑張って働く皆さまへ。
ちょっとやわらかくすれば飲みこみやすくなるかもね、という気持ちを込めて書いてます。誰かの、何かの、お役に立てれば。

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