チャーリー(猫)、腎臓病の疑い晴れる

B!

2015年の冬。とつぜん発熱した長男猫チャーリーを連れて以前通っていた動物病院へ行ったときのこと。「血液検査をしたところで、元気な時の数値が無いと何も断定できない」と言われたので、半年後、バズ(次男猫)の予防接種に合わせてチャーリーも採血に連れて行ったところ「腎臓の数値が悪い」といわれた。

えーっ!!晴天の霹靂だ。 もりもりとよく食べ、よく出し(排泄)、よく眠る。物事には固執しない。毛もツヤッツヤで、まるで消化器官が肉と毛を付けて歩いてるみたいな、健康そのもののチャーリー。
体重が6.8キロもあるからデブ由来の病気ならまだしも、その検査おかしくないでしょうか?といってみたところで「いや、数値が悪いんです」と。

いまでは何もなかったように元気いっぱい

この医師を信用できる、という実感が全然わかない

獣医師が言うには、BUN(尿素窒素)が32.6、CRE(クレアチニン)が2.3と標準の上限値いっぱいである。腎臓というのは良くならないものである。今は濃いおしっこを作れているけれども、これから少しずつ悪くなっていくだけだから、一日も早く腎臓に負担の少ない療法食に切り替えてください(猫のために)。そう診断された。

そこから一転、ごはんを療法食に切り替え、水を飲ませるようにし、塩分を気にする毎日。 何かの間違いでは、と思いながらも、3ヶ月後と、その翌月、さらに翌月と、フードをいくつか変えて、生活態度を変えては、そのたびに検査に連れて行った。ところが、BUNが32.6→26.5まで下がったにもかかわらず「誤差の範囲」と取り合ってもらえなかった。そのあげく「こんなに頻繁に検査に来なくてもいいです」とまで言われてしまい、腎不全に向かってまっしぐらのレッテルを貼られてしまった。

まだ5歳なのに。あんなに元気そうなのに。ごめんね、チャーリー。
忙しくて、かまってあげられなかったのがストレスになったんだね。と意気消沈していた。 ところがその同じ病院で「腎不全の猫でも予防接種は問題ない」という。え?腎不全なのに?へんなの。解せない。けれども病院がそういうんだからと、2016年の冬も予防接種に行った。

そして2017年も冬がやってきた。でも、どーにも、あの病院は行く気がしない。もう5年も通っているのに、受付の度に毎回「医師のご指名」を尋ねられる。ホストじゃあるまいし、ポリシーも専門も知らされずに顔と名前で医師の指名なんかできるわけもない。そのため「お任せします」と答えると、たいてい新人をあてがわれる。新人が悪いとは言わないけれど、まいどこの病院に通った過去の経緯を説明させられるのは、とくに近年は理解が悪い人に説明させられる手間が日々の仕事を連想してしまい、とりわけ不愉快でもあった。
ある時、オットに相談して病院を変える宣言をする。でもおじさんは変化を好まない生き物で生返事だった。でも1時間以上かかるところへ5年も通ってるのに毎回知らない人を相手にたらいまわしにされるよりは、たとえ年に1回であっても決まった人に会える方が、長い目で見れば猫のためでもあるよ。と押し切った。

結果は、本当に大正解!大・大・大正解!あの病院に行くのをやめて、本当によかった。あえて名前は伏せるけど、行くのをやめたのはなかなかの大手で、有名な病院である。

初めてのところで他病院をけなすのは気が引けた

切り出し方が難しいと思っていた。同業の悪口を言われていい気はしないし、喜ぶような人も嫌だ。でもなんせ「腎不全」と診断されてるし、そこに疑いを持っているのも事実。
最初は予防接種だけのつもりだけれど、もしついでに他院で診断された腎臓の話ができればと淡い期待も抱いていた。「ほらみろ、前の病院のほうが良かった」とオットに言われるのも嫌で、自分だけが都合のいい日に連れて行った。けれども実際は正面切って腎臓の話ができ、立派なセカンドオピニオンとなった。

私が話すチャーリーの日ごろの健康状態について、医師は興味を持って聞いてくれた。そして論文発表や最新の知見をふまえた話を丁寧にしてくれる。フトコロに忍ばせて行った過去数回にわたる血液検査結果を全て読み、ひとつひとつ見方を教えてくれて、そもそも2015年に発熱で入院した時の数値まで遡って検証してくれた。。そして当然のことながら、腎臓の検査結果が出るまで予防接種も中止。

 

猫の「腎不全疑い」には以下の4要素で判断します

先生が話してくれたことは目からウロコの話ばかりだったけど、まずは検査についての概要は以下。
これが私のように不信を抱いているだれかの参考になれば幸いです。。。

1)2016年よりSDMAという検査方法ができ、より早期発見しやすくなった。

これは腎機能が40%失われた時点で上昇するため、従来のクレアチニンでは腎機能が75%失われるまで判別できなかったことから早期発見につながる。前病院ではやってなかった検査。
→この検査を提案してもらい、行った結果、罹患対象とならず。つまり、もしも腎機能が失われているとしても未だ40%未満であるということ。

2)従来のBUN(血液尿素窒素)数値について

※BUNは食後4~8時間にあがるもの→食後10時間あたりの空腹時に検査するのが望ましい
・肉食中心の生活でもあがりやすい傾向あり
・消化管出血の場合も数値はあがる
・腎機能が、残り1/4未満を切ったとき
→後日、なんとか食後10時間後の空腹時を作って連れて行き、再検査したところ、25.5と標準の範囲内だった。

3)従来のCREクレアチニン数値について

※筋肉の代謝物なので、筋肉量が多い子ほどもともとの量も多い
・腎機能が残り1/4未満を切ったときにあがる
→数値は2.2でした。茶トラのオスは筋肉質タイプが多く、チャーリーのフトモモはかなりの肉付き。

4)尿検査 ・尿比重(おしっこの重さ、濃さ)を計測する。

これは上記1~3の検査結果を補完するためのものと考えるのが自然だそうです。
→チャーリーは健康猫と同じように、濃いおしっこが作れていると前病院からも言われています。

 

チャーリーの疑いは「※」の内容に該当するからではないか、というのが先生の見立てだった。
そして実際に、そう思ってさしつかえない結果がでた。
こうして考え直すと、前の動物病院はCREが基準値を超えたというだけで腎臓病のレッテルを貼ったことになる。けっこうな、雑な話だ。
数値で判断すること自体は間違いではないけれど、それだけですべてが動き出すのは、危険なことだと思う。 いろいろと書きたいこともたくさんあるけれど、まぁここで文句を並べ立てても、失われた時間は戻ってこないから。療法食のせいで新たな健康喪失につながらなくてよかった。

今回の先生は、フードのこと、予防接種のこと、ウィルス感染のこと。猫飼いのポリシーとして話題に出るような話も、どこまでの因果関係が証明されているかを含めて、すべて惜しみなく話してくれた。帰り際には、動物の医療保険についてなども一言あって、業界を横断的に見ているプロの発言は、非常にありがたい。
(前病院での発熱入院の原因が「分からずじまい」で終わってることも不思議そうだった)

我が家の2匹の、新かかりつけ医に決定!

【お世話になった動物病院】

上埜動物病院 (担当:森田医師)東京都世田谷区
※時間外も往診も対応してくれるようです。

2020年10月追加

この一件以来、チャーリーもバズも健康で元気で、今年9歳と8歳になりました。
年に1度の予防接種は本来なら3年に一度ぐらいの頻度でもいいそうです。でもアレルギー対策になるのだそうで、健康診断を兼ねて続けています。
どちらも少し痩せた方がいいので2019年にダイエットを敢行し、二匹ともなんとか6.2キロ前後をキープしています。
ヒキツケみたいなくしゃみをすることがありましたが(特にバズ)、予防接種のせいか、痩せたせいなのか、症状は出なくなりました。

腎臓病疑いが晴れたので、こちらのフードに替えて2年以上が経ちました。
ファインペッツ キャットフード
https://www.finepets.jp/cat/products/index.html?grid=gn
本人たちはあまり喜んでいませんが、すごく変化がありました。眼が澄んで、超のつくほどウルウルの眼球に。毛並みはさらにツヤッツヤに。しかしこれ栄養密度が濃いらしく・・・普通に給仕すると太ってしまうので、満腹サポートとブレンドしています。

【療法食】 ロイヤルカナン キャットフード 満腹感サポート 3.5キログラム
リニューアル前のダイエットサポートだったかな?そちらの方が彼らの口には合ったみたいですが、これも大好き。
これに、ドクターズケア 猫用 キドニーケア チキンテイストと3種類をブレンドして与えています。

 

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